経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるブログ

シリーズ経済思想

君は経済構造を見たか

日本人は「経済構造」という言葉が好きである。むろん、その後には「改革」と続く。困るのは、人によって、言うところの「構造」が違っている上に、最も基本となる「構造」については知らなかったりすることだ。その基本とは、GDPに占める消費ないし貯蓄(=投…

経済思想が変わるとき 6

本コラムと同様、クルーグマンも、スティグリッツも、このタイミングでの日本の消費増税には否定的だし、それを法人減税で補えるとは思っていないようだ。(10/21現代ビジネス、11/7NHKニュース) こうした彼らの見方は、政策の総合性の観点からなされるもので…

経済思想が変わるとき 5

経済学を学び始めた遥か昔、「常識で分かることを数式化するだけで、何がおもしろいんだ」と思ったものである。しかし、ケインズは違った。「個々が正しいことをしても、総体としては不合理な結果になる」という合成の誤謬にはシビれたね。常識を超える発見…

経済思想が変わるとき 4

現在の経済学は、「利益を最大化するよう合理的に行動すること」を理論の大前提としているために、「金融緩和さえしておけば、それに従って設備投資がなされるから、消費増税で需要を抜いても構わない」という見解になっている。むしろ、増税で財政赤字を減…

経済思想が変わるとき 3

経営者にとって、需要リスクをどう扱うかは、極めて重要な問題だが、どうも、現在の経済学では、必ずしも理解が十分でないように思われる。ヒトにとってリスクとはどういうものなのか、それを深めることが、経済現象の理解につながると考える。今回は、ちょ…

経済思想が変わるとき 2

ケインズ経済学は、不況下における財政の大切さを説いて、経済運営の考え方に革命を起こした。他方で、その最大の欠陥は、なぜ、それが有効に働くかの理由が判然としないことである。確かに、流動性の罠など、金融緩和が十分に機能しない局面では、財政を使…

経済思想が変わるとき 1

ここまでアベノミクスが上手くいっていながら、そのまま保とうとはせず、一気の消費増税という、すべての成果をドブに捨てるようなことをしてしまう。それは、なぜだろうか。そこには、需要を抜いても経済には決定的な悪影響はないという極めて強固な思想が…

「愚行」の後日談

最近になって、リンクを付ける技を覚えたところ、「壮大なる愚行」の閲覧が増えていた。こんなことなら、ちゃんと手直しをしておけば良かった。「愚行」には、後日談があり、「貯蓄(純)」を使うより、「純貸出/純借入」が適当ではないかという御指摘をいた…

「愚行」のポイント

「壮大なる愚行」は、いかがだったかな。話し言葉なので、どうしても冗長になりかちだが、そこは御容赦いただきたい。30年分の日本経済の流れが、これだけの分量で追えると思って、我慢してもらえるとありがたい。 「愚行」のポイントはシンプルで、「経済運…

壮大なる愚行

【未定稿】 はじめに 皆さんは、財政赤字を心配にするし、省庁の縦割りも批判しますよね。それで、国、地方、社会保障の三つを連結した政府部門の財政収支って見たことがありますか。これはSNAと呼ばれるGDPの統計表で集計されているもので、見ようと思えば…