経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるブログ

月例ノミクス・緊縮速報

サナエノミクス・現実的な財政と金融

2025年度予算の補正が決まり、前年度の補正後と比較すると、基礎収支の赤字は4.1兆円の改善であった。すなわち、若干の緊縮財政が行われ、緩やかながら財政再建は進んでいるわけだ。どうして、これで財政破綻の危険だの、インフレの加速だのと叫ばれなければ…

サナエノミクス・景気の悪化とチグハグな政策

株高、円安でスタートしたサナエノミクスだが、売上は落ちるし、輸出は減るしで、散々な状況だ。11/17に公表される7-9月期GDPは、6四半期ぶりのマイナス成長が予想され、景気は悪化している。目指すべきは、売上の拡大を図りつつ、物価を落ち着かせることだ…

イシバノミクス・1年で最終回

今月中に新首相が選出されるので、イシバノミクスも今月でおしまい。7,8月の鉱工業生産の平均は101.5で、石破首相が選出される前の2024年7-9月期より+0.1高いだけだった。この1年、概ね横バイであり、産業政策が上手く行ってないと言うべきか、トランプ関税…

緊縮速報・財政健全化に必要な節度

4-6月期の資金循環が公表され、一般政府の資金過不足は、4四半期移動合計のGDP比で-0.8%となり、30年来の最高を更新した。国+地方だと未だ-2.2%の赤字だが、社会保障が+1.4%も黒字を出して、この水準だ。1年前からは、1.8%も改善しており、年内には黒字転換…

イシバノミクス・景気と賃金改革

都道府県ごとの最低賃金は、大幅な引上げで次々に決まっていて、東京が1,226円、神奈川が1,225円になった。週20時間、年52週で計算すると、1,250円で年収130万円になるから、少し残業しただけで、扶養を外れて社会保険料の「壁」に衝突し、就労抑制が起こる…

緊縮速報・厚生年金2024年度決算

2024年度の厚生年金の決算は、前年度に続き不可解なものだった。予算で計上した「国庫負担」から1.8兆円も不用を出し、剰余金の一部として防衛力整備に充てられたからである。「国庫負担」の送り先である基礎年金勘定の推移を見ると、「黒字」が2022年度まで…

緊縮速報・税収好調で財政収支は黒字へ

中長期の経済財政の夏の試算が公表になり、めでたく2026年度に基礎的財政収支が黒字になることが明らかとなった。それで、これからどうするのかだけど、もっと黒字にしたいみたいなんだよね。明らかに目的を失ったようだ。黒字を深めるのは、成長を抑制しよ…

イシバノミクス・選挙後も経済政策はさまよう

植田日銀は、利上げの絶好のチャンスを見送り、半年に1回のペースで緩やに円安を是正する路線から外れ、ムダに円安が進んでしまった。これでは、無意味な金融緩和で成長を加速させる幻想に取りつかれた黒田日銀と同じではないか。金融政策で成長は動かない現…

イシバノミクス・順調な消費は守れるか

5月のCTIマクロは、名目が前月比+0.1、実質が0.2だった。4,5月の名目の伸びは鈍ったが、実質は毎月+0.1が7か月続いており、年間+1.2ペースなのだから、順調と言えるだろう。物価高は喧しいが、CPI財の4,5月平均は前期比+0.8と落ち着いて来ている。6月の消費…

緊縮速報・財政赤字はバブル後最小を達成

1-3月期資金循環の資金過不足で見ると、2024年度の一般政府の財政赤字は名目GDP比-1.3%となり、バブル後の最小となった。財政再建派は、こうした数字は気にしてなくて、金利が不安だとかで、もっともっとだ。中央政府の改善幅は、2兆円の定額減税をしたにも…

イシバノミクス・備蓄米放出の中での物価と消費

4月の商業動態・小売業は前月比+0.6で、1-3月期より-0.2となった。前月の大幅減からの戻りとしては小さく、もう少し欲しかった。景気を保つには、名目であれ、売上が伸び続けていることが必要であり、トランプ関税で輸出に悪影響が出ることは避けられない中…

イシバノミクス・対米輸出はもうダメ

やっぱり自動車の対米輸出は取り戻せない。取り戻せたとしても、3年後にはゼロにするというような時限のものだろう。とりあえずは、輸出関税を政府が肩代わりし、徐々に輸出を減らす調整をして着地させ、あとは、輸出で成長を起動させてきた従来の戦略を、内…

イシバノミクス・トランプ関税ショック

トランプ関税で株は急落したが、米国の実体経済に打撃を与えるかどうかは、輸出企業がどれだけ値上げをするかだ。関税分を飲み込めば、消費は変わらないのだから。日本の場合、2021年までのドル円は110円位で、足下の147円だと36%安く、ある程度は飲みこめる…

緊縮速報・大幅な緊縮財政だった10-12月期

10-12月期の日銀・資金循環統計の資金過不足は、一般政府が4期移動平均で名目GDP比-2.0%と前期から0.6もの緊縮で、一気にコロナ前の水準を回復した。家計は+1.7%と高まったが、コロナ前の2019年は+3.3%だったので、水準としては低い。目立つのは海外のマイナ…

イシバノミクス・物価高と少子化の凄まじさ

いまや一番重要な指標になってしまった商業動態・小売業の1月は、前月比+0.6、前期とは+0.7で順調だった。もっとも、実質では、CPI・財の前月比が12月+1.3、1月+1.2と物価高が凄まじかったために、大きく低下している。ようやく、利上げで円安が是正に向かっ…

イシバノミクス・雇用と消費で見ていく景気

12月の商業動態・小売業は前月比-0.8で、10-12月期は前期比-0.3となった。10-12月期の消費は、これほどCTIマクロが激しく動いていないので、名目で前期比+0.6くらいかと見ている。むろん、実質では、CPIが前期比+1.1も上がっているので、マイナスに沈む。消…

緊縮速報・厚生年金は0.6兆円の緊縮で黒字化を達成

政府予算案の提出で、2025年度の厚生年金は、昨年度並みの0.6兆円の緊縮を行い、予算上でも黒字化に到達することが判明した。財政再建は結構だが、それだけ賃上げを相殺し、可処分所得を減らし、消費を抑制しているわけで、庶民に理由は分からずとも、手取が…

緊縮速報・道具としての中長期試算

中長期の経済財政試算が公表され、2025年度の基礎的財政収支は-4.5兆円の赤字となり、夏の試算とは変わって黒字化の目標には届かなかった。要因は2024年度補正の一部を2025年度に積み込んだためとされる。いずれにせよ、補正と本予算で決めた緊縮が動くもの…

イシバノミクス・命脈に無頓着な財政

11月の商業動態・小売業は前月比+1.8となり、この9,10月の遅れを取り戻したような形であり、景気が順調で良かった。他方、鉱工業生産は前月比-2.4で一進一退の状況だ。景気を見るには、生産とその背景の輸出を見るのがセオリーだったが、最近は消費と雇用だ…

緊縮速報・着実に進む財政再建と円安の金融政策

7-9月期の資金循環は、一般政府の資金過不足のGDP比が-2.6%と前期より0.3の改善で、着実に緊縮が進む。10~12月の財政資金対民間収支では、税収の好調さから、一般会計が前年同期比+3兆円が見込まれるので、一段の緊縮が進むことになろう。インフレで緊縮が…

イシバノミクス・年収の壁でのコレジャナイ財源論

再分配の政策となると、どうして、この国は、コレジャナイ議論になるのかね。国民党の壁除去を巡り、財源論が戦わされているが、昨年の3.2兆円の定額減税のときはしなかったし、地方財源で揉めたりもしなかったのだから、今年も、いらぬ話にできるんじゃない…

イシバノミクス・キシノミクスからの引き継ぎ

政権が変わったので、今回から、月例のレポートはイシバノミクスに変わります。しゲルノミクスかもしれないけれどね。石破首相は、キシノミクスを引き継ぐとのことだが、定額減税を行って緊縮を緩め、賃上げの中でも可処分所得が抑えられて消費が伸びないと…

緊縮速報・4-6月期資金循環・再分配への無関心

4-6月期の資金過不足を4期移動平均のGDP比で見ると、一般政府は-2.7%と前期から横ばいだった。定額減税のせいか、中央政府は前期比-0.3だったが、地方政府が+0.1、社会保障基金が+0.3となって相殺した形だ。税収減の影響は次の7-9月期に大きく出るが、地方と…

キシノミクス・消費確保と少子化と

7月の商業動態・小売業は、前月比+0.2と小幅ながら、4か月連続の増となり、消費は順調と言えるだろう。内容は、自動車と機械器具が伸び、ボーナス増や定額減税の効果がうかがわれる。利上げで円安が収まり、物価上昇圧力が緩む中で、消費が安定的に増えてい…

キシノミクス・上向いてきた消費

6月のCTIマクロが公表されて、4-6月期の名目の前期比は+0.5となった。この間、尻上がりに伸びているのも良い傾向である。むろん、物価上昇を受けて、実質では、前期比-0.2になってしまうが、今週、公表される4-6月期GDPで、事前予測のコンセンサスどおりの高…

緊縮速報・厚生年金の不可解な決算報告

厚生年金の収支はマクロ経済に影響を及ぼすほど巨大なものだが、決算を読む人なんて、まあいない。2023年度決算の日経の記事も「積立金が47.6兆円も増えて良かったね」くらいのものである。しかし、賃金も物価も大きく上がっているのに、歳入が前年度比-0.2%…

緊縮速報・2025年度の過剰達成は2.7兆円

昨日、中長期の経済財政試算が公表になり、2025年度には基礎的財政収支が+0.8兆円になるとされた。2023~25年度の2年分の名目成長率が+5.8%のところ、国の税収は+6.5%の設定でやや高めではあるが、企業業績の見通しからすると+8.0%になりそうなので、いつも…

緊縮速報・税収は国・地方で3.4兆円の上ブレ

2023年度の地方の税収は45.7兆円で、予算にあたる地方財政計画額を0.8兆円上回った。国の税収は当初予算より2.6兆円多かったことが判明しており、合わせて3.4兆円の上ブレである。他方、協会けんぽは0.5兆円の黒字だし、GPIFの利子・配当収入は前年度比+0.4…

緊縮速報・2023年度税収 黒字財政への転期

2023年度の国の税収は、補正予算額を2.5兆円上ぶれる72.1兆円だった。これを受け、2024年度は、予算額を2.9兆円上ぶれる72.6兆円と見込まれ、2025年度は、定額減税の剥落により、前年度予算より8.1兆円多い77.8兆円になると予想される。おそらく、財政再建目…

キシノミクス・底打ちとなるのか

5月の景気ウォッチャーが悪かったので、どうなるかと思っていたら、商業動態、鉱工業とも、意外に良かった。確かに、物価上昇はきついが、主観的な見方ほどではないということかもしれない。また、回復には偏りがあるためでもあろう。世論的には、日本人らし…