成長には設備投資が必要で、設備投資の決定的要因は、技術や資金ではなくて、売れるかどうかである。売れるには、可処分所得が伸びている必要があるので、成長には成長が必要という循環論法に陥る。こうした経済学者が看過しているショウモナイ現実が産業政策や成長戦略のネックなのだ。高市首相は、成長のスイッチを押しまくるらしいが、たぶん、何がスイッチなのかは分かっていない。
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ルネサスが先端半導体の開発を断念したのは、国内の需要が見込めなかったからである。こうして、日本は国際競争から脱落した。おそらく、そこで必要な産業政策は、技術や資金ではなく、市場の提供だったろう。リスクマネーを提供していたら、多大な損失になっていたはずだ。官は技術や資金の支援は得意でも、売上を保障することができない。
リージョナルジェットでは、日本は挫折し、中国は成功した。失敗の直接の原因は、米国の型式証明を取れなかったことだが、中国は、それを見越して、国内市場向けに生産することとし、証明に頓着しない途上国へ売るようにした。いわば、マーケッティングの勝利であり、官僚には不向きで、日本にはマネできない戦略だろう。
高市戦略の中では、世間的評価は高くないようだが、造船は有望に思える。需要側の商船会社を巻き込んでいるからである。人手不足の問題はあるようだが、外国人労働者を特例で入れるという、官にしかできない規制の除外という手段もある。技術や資金といったキレイなことにとどまらず、勝つためには、なりふり構わずだ。
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ペロブスカイトやロボ・EVのニュースを見るにつけ、成長する大きな国内市場を持っている中国は強いと思わざるを得ない。体力勝負で正面から競うのはムリかもしれない。半導体でもセンサーでは生き残れたように、グローバルニッチを目指すような産業政策に変えざるを得ないのではないか。この数年、資本財(除く輸送機械)の輸入が増えており、設備投資の能力さえ落ちて来たように思える。押しまくるのではなく、対象を絞って、手段は拡げることが求められるのである。
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(今日までの日経)
高市成長戦略を考える ロボ・EVで覇権、中国の深謀。中東対応で補正予算にらむ。「ペロブスカイト」関連の特許出願、中国が日本逆転。